Tuesday, January 10, 2006

帰国報告

12月末にインドから帰国してからというもの、引越しをしたりお正月で実家に帰ったり、ばたばたと過ごしながらアッという間にこんなに時間が経ってしまった。インドから帰ってからしばらくはミネソタから神奈川県への移動のためにホテル住まいで、お正月明けに新しい場所に引越しをした。とは言ってもまだミネソタから送った服や家財道具類はこちらに着いておらず、空っぽの家の中での生活である。物はもういらないかなぁ、と思っていたけれど、やはり必要な物がないと不便だ。必要以上にはいらないけれど、物質もやっぱり肉体を持って生活をしていく上では大切なものだ。ここがある程度満たされていないと、日々の生活がサバイバル以上の物になるのは難しい。

12月の今回のコースには、スタッフとしての参加で、参加者の方のお世話や通訳をさせて頂きながら、私自身も気づきや理解が深まり、とても貴重な体験をさせてもらったと思う。スタッフの仕事は思った以上に忙しく、睡眠時間や食事の時間もままならないことが多くあり、ひたすら現実体験の中での気づきであり理解であり、9月に参加者としてインドへ行ったときとはまた違った味わいだった。

この運動の中で何かの役に立ちたい、神様の乗り物のひとつとしての役割をはたしたい、たくさんの人たちが解放されていく過程で何かできることがあるなら嬉しい、という強い思いがあったにも関わらず、自分が疲れてくると「今は勘弁して~」と思ってしまうし、食べる時間がなかなかとれないと、他のスタッフが忙しく働いている時でさえ抜け出して一人でも食事を済ませようと思う。「人の役に立ちたい」と思っていたのは、無償の奉仕なんてものとは程遠い、条件付で自分勝手な、私自身の勝手な欲求にすぎなかったのだと、ウンザリするほど思い知らされてしまった。

それでもやはり、参加されている方たちの表情がどんどん変化していく様子を間近で見ていくのは大きな喜びだった。私は、21日間コースの男性の講義通訳に入っていたのだけれど、はじめは、肩も顔もこわばっていて、皆さんさぞかし重いものを背負ってここまでやってこられたのだろうなぁ、という表情だった。それが、コースが終了に近づくころには子供のように宿泊棟の中を嬉しそうに小走りしていたりして、とてもかわいいのだ。男性にこの言葉は失礼なのかもしれないけれど。。。そして、私の自分勝手な欲求に基づく条件付の仕事でも、少しは役に立てたのならそれはそれでアリかな、とこれもまた勝手に考えることにした。

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